赤ちゃんの寝かしつけ方法を調べていると目にすることが多いのが「スワドル」です。
おくるみとは少し違うのか、本当に新生児に使っても大丈夫なのか、疑問や不安がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、新生児にスワドルを使うメリットや注意点、選び方や具体的な巻き方まで、初めてのママにもわかりやすくまとめました。
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新生児にスワドルを使うときにまず知りたいこと
ここでは、新生児にスワドルを使う意味や効果、安全性について、最初に押さえておきたいポイントをお伝えします。
新生児にスワドルを使う目的
新生児にとって、スワドルは「お腹の中にいたときの安心感を再現する」ためのアイテムです。
きゅっと程よく包まれることで、ママのお腹の中にいたころの狭くて温かい環境に近づけることができます。
新生児はまだ自分の体の境界がよくわからず、急に手足がバッと動く「モロー反射」でビクッと目を覚ましてしまうことも多いです。
スワドルで包むことで、手足の無意識な動きをおさえ、眠りをサポートする役割があります。
スワドルとおくるみの違い
「スワドル」と「おくるみ」は似たような言葉として使われますが、少し意味合いが異なります。
一般的に、おくるみは大きめの布そのものを指し、掛けたり、くるんだり、敷いたりと用途が広いアイテムです。
一方で、スワドルは「赤ちゃんを包むための巻き方」や「その用途に特化した商品」を指すことが多くなっています。
布一枚の多用途なおくるみを上手に巻いてスワドルとして使う方法と、専用スワドル製品を使う方法の2通りがあると考えるとわかりやすいでしょう。
新生児にスワドルを使うメリット
新生児の時期にスワドルを取り入れると、赤ちゃんにもママにも嬉しいメリットがいくつかあります。
- モロー反射でビクッとして起きてしまうのを軽減できる
- 包まれる安心感で泣き止みやすくなることがある
- 寝かしつけから布団への移動がしやすくなる
- 夜間の細切れ睡眠が少しまとまりやすくなることがある
- 抱っこ以外の落ち着かせ方のひとつとして選択肢が増える
もちろん、すべての赤ちゃんに同じような効果が出るわけではありませんが、試してみる価値のあるアイテムといえるでしょう。
特に、眠りが浅くすぐに目を覚ましてしまうタイプの新生児には、スワドルがよく合うことが多いです。
新生児にスワドルを使うときの注意点
新生児にスワドルを使うときは、いくつか気をつけたいポイントがあります。
胸から下、お腹や足のあたりは、赤ちゃんが足を自由に曲げ伸ばしできるくらいのゆとりを必ず残してあげましょう。
また、顔まわりまで布が上がってこないようにすることも重要です。
鼻や口を覆ってしまうと、窒息のリスクにつながります。
さらに、暑くなりすぎないように室温や着せる枚数にも気を配る必要があります。
スワドルと新生児の安全性
スワドルは正しく使えば、新生児にとって安全性の高いアイテムですが、誤った使い方をするとリスクもあります。
特に注意したいのが、股関節への影響と窒息・うつぶせ寝のリスクです。
股関節については、足をまっすぐ伸ばして固定してしまうような巻き方は避ける必要があります。
赤ちゃんの自然な姿勢を保てるように、足元は十分にゆとりをもたせて巻きます。
また、スワドルを使うときは「必ずあお向け寝」で寝かせることが推奨されています。
うつぶせになったり、寝返りが盛んになってきたら、スワドルの使用は卒業するタイミングと考えましょう。
スワドルを使う時期とやめどき
ここでは、スワドルをいつからいつまで使えるのか、やめどきの目安や成長に合わせた使い分けについて解説します。
スワドルを使い始めるタイミング
一般的には、出産直後の新生児期からスワドルを使い始めることができます。
産院によっては、出産直後から助産師さんが赤ちゃんをきゅっと包んでくれることもあり、そこで初めてスワドルの効果を実感するママも多いです。
自宅に帰ってから使い始める場合は、生後すぐから使って問題ありませんが、授乳やおむつ替えの様子を見ながら、赤ちゃんが嫌がらないかを確認しつつ取り入れていきましょう。
生後2~3週間頃に昼夜のリズムがまだ安定せず、寝つきが悪いと感じ始めた頃から、本格的にスワドルを「ねんねの補助アイテム」として使うママも多いです。
スワドルを使える月齢の目安
スワドルを使える期間は、メーカーや商品によって多少の違いはありますが、多くは「新生児~生後3~4か月頃まで」を目安としています。
この時期はモロー反射が強く出やすく、包んであげることで眠りが安定しやすい時期でもあります。
生後4か月頃になると、少しずつ自分の手を眺めたり、指しゃぶりを始めたりして、自分の手で落ち着こうとする行動が増えてきます。
この頃からは、両腕を出して寝るスタイルに徐々に慣れていけるよう、スワドルの使い方を変えていくとスムーズです。
ただし、月齢だけでなく、赤ちゃんの発達や様子を見ながら判断することが大切です。
新生児に合うスワドルの種類と選び方
ここでは、スワドルの主な種類や素材ごとの特徴、新生児に合う選び方のポイントをまとめます。
布タイプのスワドルの特徴
大きめの一枚布を使うスワドルは、もっとも基本的なスタイルです。
ガーゼやモスリンコットンなどの正方形に近い布を使って、新生児を包んでいきます。
布タイプは、くるみ方次第で体温調節がしやすく、季節を問わず使えるのが魅力です。
また、スワドルとして使わなくなってからも、おくるみ、ブランケット、授乳ケープとして長く使えるのも嬉しいポイントです。
一方で、最初はきれいに巻くのが少し難しく、寝かしつけのたびに毎回くるむのが大変に感じるママもいるかもしれません。
ファスナー付きスワドルの特徴
ファスナー付きのスワドルは、赤ちゃんを中に入れてファスナーを上げるだけで、簡単に包めるタイプです。
夜間の寝かしつけやおむつ替えが多い新生児期には、手早く使える点が大きなメリットになります。
- 巻き方に自信がなくても、いつも同じフィット感で使える
- 赤ちゃんが動いてもほどけにくい
- 上下ファスナーでおむつ替えしやすいものもある
- 腕の出し入れで、徐々にスワドルを卒業しやすいタイプもある
- サイズごとに買い替えが必要なことがある
「スワドル 新生児」で検索してヒットする人気商品にも、ファスナー付きのものが多くあります。
忙しい新生児期を少しでもラクに過ごしたいママには、心強い選択肢です。
季節と素材の選び方
スワドルは赤ちゃんの全身を包むアイテムなので、季節に合わせた素材選びがとても大切です。
基本的には「通気性がよく、肌ざわりのやさしい素材」を選ぶと安心です。
| 季節 | おすすめ素材 | ポイント |
|---|---|---|
| 春・秋 | ガーゼ、モスリンコットン | 重ね方で調節しやすく、汗をよく吸う |
| 夏 | 薄手ガーゼ、薄手コットン | とにかく通気性重視、下に着せる服は薄めに |
| 冬 | やや厚手コットン、フリースは短時間のみ | 室温20~23度を目安に、着せすぎに注意 |
室温が整っていれば、厚手すぎる素材を選ぶ必要はありません。
特に新生児は体温調節が未熟なので、スワドルだけでなく肌着やカバーオールとのバランスも含めて、全体での暑さ・寒さを確認してあげましょう。
新生児に安全にスワドルを使うためのポイント
ここでは、新生児にスワドルを使ううえで欠かせない、安全面のポイントや具体的な注意事項をお伝えします。
正しい巻き方の基本
スワドルの安全性は、「巻き方」に大きく左右されます。
基本の考え方は「上半身はややフィット、下半身はゆったり」です。
胸から上は、モロー反射をおさえられるくらいに適度にホールドし、胸から下は足が自由に動かせるように余裕を持たせます。
布タイプの場合は、赤ちゃんの肩のラインと布の位置を合わせ、片腕ずつ包み込むように折りたたむと、ほどけにくくなります。
最後に足元を折り上げるときは、膝が曲げられるかを必ずチェックしましょう。
締めつけすぎを防ぐコツ
新生児はまだ体がとてもやわらかく、きつく締めつけると血流や関節に負担がかかってしまいます。
特に注意したいのは、胸・お腹・股関節まわりです。
- 巻き終わったら、大人の手のひら1枚分が胸の前に入るか確認する
- お腹のあたりを軽く押して、ふんわり沈むくらいの余裕があるかを見る
- 足を軽く持ち上げて、ひざを曲げたまま左右に少し動かせるか試す
- 赤ちゃんの表情が苦しそうでないか、呼吸が早すぎないか観察する
- 長時間同じ姿勢になりすぎないよう、授乳やおむつ替えのたびに一度ほどく
このような簡単なチェックを習慣にすることで、締めつけすぎによるトラブルを防ぎやすくなります。
室温と服装の目安
新生児にスワドルを使うときは、室温と重ね着のバランスも大切なポイントです。
一般的に、赤ちゃんが快適に過ごせる室温は20~23度前後といわれています。
このくらいの室温であれば、短肌着+コンビ肌着に薄手のスワドル、または肌着1枚に少し厚手のスワドルなどで調整するとよいでしょう。
首の後ろや背中に手を入れて、じっとり汗をかいていないかを定期的に確認してあげてください。
手足が少しひんやりしている程度であれば、赤ちゃんにとってちょうどよいことが多いです。
暑さで汗びっしょりになっているときは、服を1枚減らすか、より薄手のスワドルに変えるなどの対応が必要です。
新生児に使うスワドルの実践テクニック
ここでは、実際に新生児にスワドルを使うときの具体的な流れや、シーン別の使い方のコツをご紹介します。
布タイプの簡単な巻き方イメージ
布タイプのおくるみを使って、新生児をスワドルとして包む際の、基本の流れをイメージしやすいように説明します。
まず、大きめの正方形の布をひし形になるように広げ、上の角を少し折り返して赤ちゃんの頭を乗せるスペースを作ります。
その上に、赤ちゃんをあお向けに寝かせ、肩が折り返しのラインにくるように位置を合わせます。
次に、赤ちゃんの右腕を体の横にそっと添え、左側の布を体に巻きつけるようにして右脇の下あたりに差し込みます。
反対側も同様に、左腕を添えて右側の布をかぶせ、体の下に巻き込むようにして固定します。
最後に足元の布を持ち上げ、お腹あたりで軽く折り返して完成です。
おむつ替えや授乳との両立
新生児期は授乳やおむつ替えの回数がとても多いため、スワドルを使うときも「すぐに外せてすぐにまた巻ける」かどうかが重要になります。
| シーン | ポイント |
|---|---|
| 夜間授乳 | 上半身だけ少しゆるめて授乳し、飲み終えたらそのまま再度きゅっと包む |
| おむつ替え | 足元を折り上げずに残しておく巻き方にすると、下半身だけ出しやすい |
| 沐浴前後 | お風呂前は巻かずに、上がってから体がしっかり乾いてからスワドルを使用 |
| 日中のねんね | 短時間の昼寝には、腕だけ軽く包むライトなスワドルでも十分なことが多い |
ファスナー付きスワドルの場合は、下だけ開閉できるタイプを選ぶと、おむつ替えがとてもスムーズです。
授乳のときは、赤ちゃんの肩や胸まわりが苦しくないよう、少しゆるめてあげると飲みやすくなります。
新生児にスワドルを使うときに覚えておきたい要点
新生児にスワドルを使う目的は、お腹の中のような安心感を再現し、モロー反射によるびっくり起きや泣きを和らげてあげることにあります。
安全に使うためには、「上半身はほどよくフィット、下半身はゆったり」を守り、股関節や胸まわりを締めつけすぎないこと、必ずあお向け寝で使うことが大切です。
また、室温や服装にも気を配り、暑くなりすぎないように首元や背中の汗をこまめにチェックしましょう。
スワドルをやめるときは、いきなり完全にやめるのではなく、片腕だけ出す→両腕を出す→お腹だけ包む、というように段階的に移行すると、赤ちゃんも安心しやすくなります。
何よりも、「スワドルを絶対に使わなければいけない」「このやり方でなくてはダメ」ということはありません。
ママの気持ちと赤ちゃんの様子に合わせて、スワドルをひとつの味方として上手に取り入れたり、お休みしたりしながら、あなたのペースで新生児期を過ごしてみてください。


